ピエゾサージェリーにより骨切削を行った組織切片の顕微鏡像の他の方法との比較
回転切削器具であるドリルや往復運動による切削を行うマイクロソーなどは切削時に骨断面に対する侵襲がピエゾサージェリーに比較すると大きい様子が右の組織切片の顕微鏡像において確認されます。しかし骨組織に対し切削を行う際、どの方法でも温度上昇が組織に障害を与えるため生理食塩水により冷却しながら行います。そのため骨組織の温度が40度を超えることはありません。47度を超えると組織変性をおこし治癒の遅延につながりますので注水による冷却が必要になります。ただし術者の切削圧力が高いほど温度上昇は起こりますので骨の固い部位はより一層温度上昇に対する配慮が術式上必要になります。これは術者の経験値に左右される部分であり固い骨に障害を可及的に少なく切削する技術が求められるところであります。
当院で用いているメクトロン社のピエゾサージェリーの優れた点はフィードバックシステムを有していることがあげられます。これは振動させた超音波チップが骨に触れると電子制御が働き、骨密度を感知して自動的に適宜調整されます。今まで人間が経験値で行ったていたドリルの切削圧力と回転数のコントロールを機械が制御するところはまさにマニュアルの車とATの車の運転の仕方の違いに似ているかもしれません。
ただしピエゾサージェリーだけで切削を行うと非常に時間がかかる部分もありますのでオペ時間が長くなるということは組織に与える障害も増します。したがってどちらもうまく使い分けて、時間の可及的な短縮と組織に可及的に優しい手術を行うことが良好な術後の治癒につながると言えます。当院では回転切削器具であるドリルとピエゾサージェリーを骨の状態に応じてうまく使い分けてそれぞれの長所を生かしつつ、短所をカバーするよう使用しています。
すべては良好な早期の術部の治癒のためです。
政府からの緊急事態宣言を受けて当院の対応について
コロナウイルス感染防止に十分に注意を払いながら滅菌消毒を通常よりもさらに強化徹底し診療しております。
37.5度以上の発熱や咳、息切れがある方や14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域から帰国したか、または感染症患者の方と濃厚接触があった方は必ず事前に最寄りの保健所あるいは医療機関に電話で相談し指示を受けていただきますようお願いいたします。
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